ユー・スピン・ミー・ラウンド
You Spin Me Round

ユーロビート/ディスコ・ミュージック/1980年代

『ユー・スピン・ミー・ラウンド You Spin Me Round(Like a Record)』は、1980年に結成されたイギリスのバンド、デッド・オア・アライヴ(Dead or Alive)が1984年にリリースしたユーロビート(ディスコ音楽)。

言葉遊びのように口ずさみやすいサビの歌詞「You spin me right round, baby right round like a record, baby Right round round round」が非常にキャッチーな楽曲で、同バンドによる最大のヒット曲として日本でも人気を博した。

セカンドアルバム「ユースクエイク(Youthquake)」輸入盤

その後も『You Spin Me Round』は何度かリミックス盤がシングルカットされて再リリースされており、世界的には全盛期を過ぎたのちも、バブル景気のディスコ・ブームにわいていた日本では、独自アルバムを複数リリースするなど高い人気を維持し続けた。

整形に失敗し絶望するピート・バーンズ

デッド・オア・アライヴのリーダー・ボーカル、ピート・バーンズ(Pete Burns/1959-)は、中世的な容姿と対照的な野太いボーカルでカリスマ的な人気を博し、当時同じく中世的カリスマとして活躍していたカルチャー・クラブのボーイ・ジョージと人気を二分していた。

『You Spin Me Round』の世界的な大ヒットによりアーティストとして大成功を収めたピート・バーンズだったが、美に対する異常なほどの執着心から、稼いだ金のほとんどをつぎ込むほどの整形を繰り返していた。そんな彼を突然の不幸が襲った。ある整形手術ミスにより顔面に再生不可能なほどの後遺症を負ってしまったのだ。

整形医とも裁判になり、治療費を捻出するために財産の多くを使い果たしてしまったピート・バーンズ。再生手術の担当医からは「顔が元に戻ることはない」と告げられ、財産もなくなり、絶望の淵ですべてを失いかけていたビートを、その担当医の言葉が救った。

「あなたにはまだ音楽が残っている」

絶望から立ち上がるピート・バーンズ

整形失敗のゴシップに食いついたのがイギリスのマスコミ。テレビ局から整形がらみの特番のオファーを受けたピート・バーンズは、まだ手術の痛みが残る状態であったが、「歌を歌うこと」、「衣装を自分で選ぶこと」を条件に、テレビ番組への出演を承諾した。

有名アーティストの凋落という格好のゴシップを前にイギリス中のマスコミが注目する中、ピートは豪華な衣装を身にまといテレビ局へ高級リムジンで乗り付けた。番組内でも堂々とした振る舞いと変わらぬビートの歌声に、番組関係者および視聴者は度肝を抜かれた。

バンドとしては事実上の活動停止状態にあったが、ピート・バーンズ個人の変わらぬカリスマ性に各メディアからオファーが殺到。ビートは芸能界での復活を果たし、再リリースされたアルバムもイギリス国内でチャート5位というリバイバルヒットを記録した。

【試聴】Dead Or Alive - You Spin Me Round (Like a Record)